売上にすぐ繋がるコンテンツマーケティング手法5選!失敗事例も紹介

コンテンツマーケティングに取り組んでいても、なかなか売上に繋がらないと感じている企業は多いです。定期的に記事を発信しているのに成果が出ない場合、その原因は戦略設計や導線構築にある可能性が高いです。
本記事で解説する内容
① 売上に繋がりやすいコンテンツマーケ手法
② 売上が伸び悩む原因と、よくある失敗事例
③ 成果を出すための改善ポイントと実践的なコツ
本記事を通じて、売上に直結するコンテンツマーケティングの考え方と実践方法を理解し、集客だけでなく成果にもつながる施策を打ち出すための具体的なヒントが得られます。

X(旧: Twitter): @webkirin
COUNTER株式会社 代表取締役/SEOコンサルタント。
1993年生まれ。大学卒業後に外資系ITコンサルティング企業にてERP導入コンサルタントとして複数のシステム運用プロジェクトを経験。その後、CINCにてWebアナリスト、株式会社バンケッツにて不動産メディア事業責任者を経験し独立。フリーランスSEOコンサルタントを経験した後にニュートラルワークスにジョイン。SEO/コンテンツマーケティング戦略を得意分野とする。
◆ 経歴
2017年 日本タタ・コンサルタンシー・サービシズ株式会社/システムエンジニア(SAP Basis)
2018年 キャップジェミニ株式会社/ITコンサルタント(SAP SD/MM)
2019年 株式会社CINC/Webマーケティングアナリスト
2019年 株式会社バンケッツ/事業責任者(不動産メディア事業)
2020年 独立/Webマーケティングコンサルタント
2022年 株式会社ニュートラルワークス/執行役員 SEOコンサルティングリード
2024年 COUNTER株式会社 代表取締役
◆ 得意領域
・SEO戦略策定から実装支援(データベース・コンテンツ)
・コンテンツマーケティング戦略策定から実装支援
売上に繋がりやすいコンテンツマーケティング5選

コンテンツマーケティングは、売上を直接的に向上させるための強力な手法です。
売上に繋がりやすいコンテンツマーケティング5選
① オウンドメディアの立ち上げ
② 圧倒的に品質の高いコンテンツでSEOを実施
③ ホワイトペーパーがダウンロードされた当日にテレアポ
④ 共催セミナーを大量に実施
⑤ 動画チャネルの運用と他チャンネルへの出演
ここでは代表的ともいえる、売上につながりやすい効果的な5つの手法を紹介します。
オウンドメディアの立ち上げ
オウンドメディアの立ち上げは、コンテンツマーケティングにおいて非常に重要なステップです。自社のブランドや商品に関連する情報を発信するプラットフォームを持つことで、顧客との信頼関係を築き、長期的なリレーションシップを構築することが可能になります。
オウンドメディアは、企業が自らのメッセージを自由に発信できるため、他のメディアに依存せず独自のコンテンツを展開できる点が大きな魅力です。
- 顧客との接点を自社で管理・蓄積できる
- SEOを活用することで継続的な集客が可能になる
- 企業の思想や専門性を訴求し、ブランド価値を高められる
立ち上げにあたっては、まずターゲットオーディエンスを明確にし、そのニーズや興味に基づいたコンテンツを計画することが重要です。
たとえば、業界のトレンドや顧客の悩みを解決する情報を提供することで、訪問者の関心を引きつけることができます。また、SNSやメールマーケティングと連携することで、より多くの見込み顧客にリーチでき、売上につながる強力なマーケティング基盤となるでしょう。
圧倒的に品質の高いコンテンツでSEOを実施
コンテンツマーケティングにおいて、SEO(検索エンジン最適化)は欠かせない要素です。しかし、単にキーワードを盛り込むだけでは、効果的なSEO対策とはいえません。
重要なのは、圧倒的に品質の高いコンテンツを提供することです。ユーザーにとって価値のある情報は自然とシェアされ、結果的に検索エンジンからの評価も向上します。
- ユーザーの検索意図に沿った情報提供で信頼を獲得できる
- 自然な被リンクやシェアを生み出し、検索順位が安定する
- 長期的な集客効果が期待でき、広告に頼らずリードが獲得できる
まずはターゲットオーディエンスのニーズを深く理解し、実用的なアドバイスや根拠あるデータを織り交ぜることが大切です。
また、インフォグラフィックや動画など視覚的要素を取り入れることで、読みやすさと理解度が格段に高まります。
さらに、定期的な更新やリライトを行うことで、検索エンジンからの評価を維持しつつ、ユーザーの関心を引き続き惹きつけることが可能になります。こうした取り組みを積み重ねることで、SEOは売上へとつながる強力な力となるのです。
ホワイトペーパーがダウンロードされた当日にテレアポ
ホワイトペーパーは、専門的な知識や実用的な情報を提供することで、見込み顧客の関心を引きつける強力なツールです。
しかし、単にダウンロードされただけでは成果には繋がりません。重要なのは、ダウンロードされたその“後”の動きです。
ホワイトペーパーがダウンロードされた当日にテレアポを行うことで、関心が高まっているタイミングで見込み顧客と接点を持ち、より強い関係性を築くことが可能になります。
- 顧客の関心が高いうちに接触でき、話を聞いてもらいやすい
- ホワイトペーパーの内容に沿った具体的な提案ができる
- 素早い対応で競合より先に商談機会をつかめる
テレアポを行う際は、ホワイトペーパーの中身をよく理解し、相手が興味を持ちやすいポイントを事前に把握しておくことが大切です。
また、単なる営業トークではなく、相手の課題解決に寄り添うような姿勢が信頼関係の構築につながります。
タイミングと準備が鍵を握るこのアプローチは、ホワイトペーパーを「成果に結びつける」施策として非常に効果的です。戦略的に実践することで、売上拡大の大きな一歩となるでしょう。
共催セミナーを大量に実施
共催セミナーは、コンテンツマーケティングにおいて非常に効果的な手法の一つです。特に、異なる業種や分野の企業と協力することで、相互に新しい顧客層にアプローチできるため、集客力が大幅に向上します。
共催セミナーを実施する際のポイントは、参加者にとって価値のあるテーマを設定し、専門的な知識や実績を持つ講師を招くことです。
これにより、参加者はセミナーを通じて新たな知見を得るだけでなく、企業への信頼感を抱くきっかけにもなります。
- 自社単独ではリーチできない新たなターゲットにアプローチできる
- 講師の専門性や実績が、企業の信頼性向上に貢献する
- セミナー資料や動画の活用により、リードナーチャリングに繋げられる
さらに、セミナー後のフォローアップも欠かせません。参加者にアンケートを実施することで、関心の高いテーマや商材を把握でき、営業活動にも活かせます。
また、セミナーの内容をまとめた資料や動画を提供することで、接点を維持しながら見込み顧客の関心を継続的に高められるでしょう。
集客だけでなく関係構築・信頼醸成まで担える共催セミナーは、売上に直結しやすい施策として積極的に取り入れる価値があります。
動画チャネルの運用と他チャンネルへの出演
動画コンテンツは、視覚的な情報を活用することで、メッセージをより効果的に伝える手段として注目されています。
特にYouTubeやInstagram、TikTokなどの動画プラットフォームを活用すれば、幅広いオーディエンスへのリーチが可能となり、売上にもつながる可能性が高まります。
まずは、自社のブランドや商品に関連するテーマで定期的に動画を制作し、オウンドメディアとしての動画チャネルを運用することが重要です。
- 情報の伝達力が高く、ブランドの魅力をダイレクトに訴求できる
- SEO効果が期待でき、検索経由での流入が増える
- 他チャンネルへの出演で、新たな層に認知が広がる
動画の内容は、製品の使い方や活用事例、業界動向の解説など多岐にわたり、視聴者にとって有益な情報を発信することで信頼を得ることができます。
また、ポッドキャストやウェビナー、他社チャンネルへのゲスト出演を通じて、より多くの接点を創出することも可能です。
これにより、自社の認知度や信頼性を高めながら、新規顧客との接点を広げていくことができます。動画活用を軸にした発信戦略は、売上に直結する力を持つ手法といえるでしょう。
コンテンツマーケティングが売上に繋がらない失敗事例

コンテンツマーケティングを実施する際には、成功事例だけでなく失敗事例からも学ぶことが重要です。
コンテンツマーケティングが売上に繋がらない失敗事例
① アドレスや電話番号などの見込み顧客情報を取得していない
② アウトバウンド営業を行える体制になっていない
③ 個別商談での受注率が著しく低い
3つの失敗事例をもとに、売上に繋がらない理由と改善策を考えていきましょう。
アドレスや電話番号などの見込み顧客情報を取得していない
見込み顧客の情報を取得していない、あるいは活用できていない状態では、どれだけ良質なコンテンツを発信しても売上にはつながりません。資料請求やメルマガ登録などを通じて情報を収集し、その後のアプローチを丁寧に設計することが重要です。
さらに、顧客ごとの関心や属性に合わせた提案を行うことで、信頼関係が深まり、商談への発展率も高まります。コンテンツと顧客情報の連携が、成果の分かれ道となります。
売上につながらない原因 | 改善策 |
---|---|
見込み顧客の連絡先情報を取得していない | ホワイトペーパーや無料トライアル提供と引き換えに情報入力を促す |
コンテンツ内に明確なCTAがない | CTA(例:資料請求、登録フォーム)を記事・動画・LPに必ず設置する |
取得した情報を放置している/活用していない | メルマガやセグメント別フォローで定期的に接触し、関係性を深める |
一律の対応で全員に同じアプローチをしている | 属性(業種・課題・関心)ごとにパーソナライズされたコンテンツを配信する |
アウトバウンド営業を行える体制になっていない
コンテンツマーケティングでリードを獲得しても、アウトバウンド営業の体制が整っていなければ、せっかくの見込み顧客を逃してしまうことになりかねません。
ホワイトペーパーのダウンロードや問い合わせなど、興味を示したタイミングで迅速にアプローチできる体制を構築することが重要です。
また、営業担当者が適切なタイミングと内容でアプローチできるよう、情報共有やトレーニングも欠かせません。スピードと連携が、成果に直結します。
売上につながらない原因 | 改善策 |
---|---|
営業体制が整っておらず、アプローチが遅れてしまう | 顧客行動データに基づき、すぐ営業が動ける体制を構築する |
情報共有が不十分で営業とマーケが連携していない | CRMやMAツールを活用し、チーム間でリアルタイムに情報共有する |
営業トークや提案力がコンテンツ内容とずれている | 営業チームに対し、製品知識やシナリオを共有し、トレーニングを定期的に実施する |
個別商談での受注率が著しく低い
コンテンツマーケティングを活用して集客を行った結果、見込み顧客が商談に進むものの、受注率が低いという問題に直面する企業は少なくありません。
このような状況は、いくつかの要因によって引き起こされます。まず、商談の質が低く、見込み顧客が興味を持っている情報を提供できていない場合、受注に結びつきにくくなります。
さらに、顧客のニーズを十分に理解せずに一方的な提案を行うと、関心を失わせる可能性があるでしょう。また、商談後のフォローアップが不十分な場合も、関係性の継続が難しくなります。これらの課題を見直すことで、受注率の改善が期待できます。
売上につながらない原因 | 改善策 |
---|---|
商談の質が低く、顧客が求める情報を提示できていない | 顧客の関心に基づいた資料・データを準備し、具体的な価値を提示する |
一方的な提案でニーズを汲み取れていない | 事前ヒアリングや当日の対話を通じて、顧客の課題に合わせた提案に切り替える |
商談後のフォローが遅れ、関心が薄れてしまう | 商談直後にお礼や追加情報を送り、継続的に接点を持てる体制を整備する |
コンテンツマーケティングで売上を増やすコツ

コンテンツマーケティングを通じて売上を増やすためには、単にコンテンツを作成するだけではなく、戦略的なアプローチが不可欠です。
コンテンツマーケティングで売上を増やすコツ
① カスタマージャーニーや導線の設計を磨き込む
② 分析と改善を何度も繰り返す
③ アクセス増加とCVR向上のコンテンツを混同しない
ここでは3つのコツを紹介します。
カスタマージャーニーや導線の設計を磨き込む
- ペルソナを明確に設定し、顧客のニーズや行動パターンを把握する
- 各ステージ(認知〜リピート)に応じた適切なコンテンツを設計する
- 明確な導線設計とCTAで、スムーズなアクションを促す
コンテンツマーケティングにおいて、カスタマージャーニーや導線の設計は非常に重要な要素です。顧客がどのような経路を辿って商品やサービスにたどり着くのかを理解することで、より効果的なコンテンツを提供し、売上に繋げることが可能になります。
認知、興味、検討、購入、リピートの各段階で、顧客が求める情報や体験を適切に提供することが求めらるのか。
また、スムーズに次のステップへ進めるように、明確なナビゲーションやCTAを設置することも不可欠です。これらを丁寧に磨き込むことで、コンバージョン率の向上と持続的な売上アップが期待できます。
分析と改善を何度も繰り返す
- コンテンツの効果を定期的に測定し、改善点を可視化する
- ユーザー行動に基づいた修正や最適化を柔軟に行う
- 分析〜改善のサイクルを短縮し、スピーディに反映する
コンテンツマーケティングにおいて、分析と改善は成功の鍵を握る重要なプロセスです。単にコンテンツを作成して発信するだけではなく、その効果を測定し、得られたデータをもとに戦略を見直すことが求められます。
たとえば、トラフィックの多い記事を分析し、他コンテンツに展開することで成果の再現性を高められるでしょう。
さらに、ユーザーの反応を見ながら、タイトルやサムネイル、CTA(コール・トゥ・アクション)の最適化を行うことでコンバージョン率も向上します。
改善サイクルを短く保つことで、変化の激しい市場にも柔軟に対応でき、売上アップにつながるコンテンツ運用が可能となるのです。
アクセス増加とCVR向上のコンテンツを混同しない
- アクセス数とCVRは目的が異なる指標であり、別々に戦略を立てる
- 訪問者を集めるだけでなく、ニーズに合った内容で離脱を防ぐ
- アクセス施策とCVR施策は異なるアプローチが必要と理解する
コンテンツマーケティングにおいて、アクセス数の増加とコンバージョン率(CVR)の向上は混同されやすい指標です。多くの企業が訪問者数を成功の証と見なす傾向がありますが、実際に成果を生むのは、どれだけコンバージョンに繋げられるかです。
検索流入を増やしても、コンテンツがターゲットに刺さらなければ離脱は避けられません。アクセス増加にはキーワードやSNS活用が、CVR向上には導線設計やユーザー分析が必要とされ、それぞれに合った対策が求められます。
両者の違いを理解し、適切に戦略を切り分けることが成功の鍵です。
まとめ
コンテンツマーケティングは、ただ情報を発信するだけではなく、戦略的に活用することで売上に直結する力を持っています。オウンドメディアの立ち上げや高品質なコンテンツ制作、ホワイトペーパーの活用など、具体的な手法を取り入れることで、効果的な集客と売上向上が期待できるでしょう。
一方で、見込み顧客の情報取得や営業体制の整備が不十分であれば、どれほど優れたコンテンツでも成果は限定的です。そのため、カスタマージャーニーの設計や、分析・改善の継続が成功への鍵となります。
目先の効果にとらわれず、中長期的な視点で取り組むことで、コンテンツマーケティングは企業の成長を支える確かな武器となるでしょう。