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マーケティング

越谷発、デジタルの力で地域に革新を。COUNTER株式会社 宮田代表インタビュー

越谷発、デジタルの力で地域に革新を。COUNTER株式会社 宮田代表インタビュー

「ローカルから最先端を作る」をミッションに掲げ、埼玉県越谷市を拠点に活動するベンチャー企業「COUNTER株式会社」(以下、COUNTER)。2024年1月の設立からわずか数ヶ月で、SEO業界を中心に大きな注目を集めています。

彼らはなぜ、越谷という地域にこだわるのでしょうか。そしてSEOを軸としながらも、その先を見据えた事業展開とは一体どのようなビジョンなのでしょうか。

今回、アイオイクス株式会社の豊藏が、COUNTERの代表取締役・宮田氏にインタビューを敢行しました。宮田氏の熱量溢れる言葉から、同社の想いに迫ります。

COUNTERを創業した経緯

アイオイクス豊藏(以下、豊藏):本日は貴重なお時間をいただきありがとうございます。今回は、COUNTERの宮田さんに、会社のことや今後についてインタビューをさせていただければと思います。

COUNTER宮田(以下、宮田):よろしくお願いします。せっかくですので、ざっくばらんに何でも聞いていただければと思います。

豊藏:ありがとうございます。では早速ですが、COUNTER社は2024年1月に設立されたとのことですが、実際の登記が反映されたのは1月16日だったそうですね。

宮田:はい、そうですね。1月1日が設立日なのですが、登記が適用されたのは16日なので、正式な登記日は1月16日になります。

豊藏:そうしますと、前職を12月31日で辞められてからすぐに起業されたことになりますね。いきなり直球の質問で恐縮ですが、なぜ起業することを決意されたのでしょうか?

宮田:もともと漠然と「ローカルから最先端を作る」というコンセプトは持っていたのですが、当時はまだ解像度が低かったんです。

前職のニュートラルワークスに入社する前からもフリーランスとして越谷で活動していて、ニュートラルワークス時代も湘南というローカルエリアからデジタルマーケティングを手がけていました。

彼らもDXという文脈では先進的な会社でしたし、私もそこで様々な企業様の成長に貢献することができました。ただ、いろいろと経営方針などの問題もあり、自分のやりたいことができない環境になっていきました

ニュートラルワークスではなく、自分で実現したい世界を作りたいという思いが強くなり、1月以降は独立して自分でやっていこうと決意した次第です。

豊藏:なるほど。前職のニュートラルワークスとCOUNTERでは、目指すべき姿に違いがあるのですね。具体的にはどういった点が異なるのでしょうか?

宮田:ニュートラルワークスは、デジタルマーケティング支援を主軸に、「湘南をシリコンバレーにする」ことを標榜していました。

一方、COUNTERは「ローカルから最先端を作る」というミッションをもとにデジタルマーケティング支援と大規模ローカルメディア事業を起点にしたまち作り、及びライフスタイルに関する事業展開を構想しています。


また、「最先端」とは何かと考えた時、ローカルでありながらAIなどの先端技術を活用してビジネスをする側面と、不動産や飲食、アパレルなどの人々のライフスタイルを最適化する側面の両方が必要だと考えました。

今のCOUNTERからは想像できないかもしれませんが、将来的には、店舗ブランド展開や大規模メディア運営など、人々の生活に直接関わるようなことにも挑戦したいと考えています。

今はデジタルマーケティング支援が強みなので、まずはそこから取り組んでいますが、最終的にはライフスタイル領域まで手を広げるというのが大きな方向性です。

豊藏:なるほど。”ディープテック”と”ライフスタイル”というのは、どちらもインパクトのあるキーワードですが、特にディープテックというのは今注目の分野ですよね。宮田さんは具体的にどのような技術領域に可能性を感じていらっしゃるのですか?

宮田: はい、ど真ん中ですが、人工知能(AI)、機械学習の領域を想定しています。今回たまたまレオグラフ(※1)さんからお声がけいただいたのですが、やはりエンジニアを抱えて技術面でも会社を強くしたいという思いがありました。

ですので、COUNTERではテクノロジー、あるいはディープテックの領域にも業務提携を通して、しっかりとコミットしていきたいと考えているんです。

※1: COUNTERとLeographが業務提携し、生成AIを活用したSEO記事制作サービスの提供を開始 | PRTIMES

もちろん、COUNTERとしてすぐにディープテックの最先端を行くことは難しいかもしれません。しかし、AIツールの開発や独自のシステム構築など、できることから着実に技術領域での基盤を固めていくことが大切だと思っています。

豊藏:なるほど。宮田さん自身のバックグラウンドとしては、もともとエンジニアとしてのご経験があるとお聞きしました。もう少し詳しく、どういったご経歴なのか教えていただけますか?

宮田: はい、私は大学では経済学部で、統計や計量経済学を学んでいました。データを扱うことには昔から慣れ親しんでいたんです。その後、新卒で外資系ITコンサルティングファームに入り、まずはミドルウェア)のエンジニアとして働き始めました。

その後、より上流工程のITコンサルタントとして、ビジネスプロセスの改善などにも携わるようになりました。

ただ、もっとビジネスの上流に関わりたいという思いが芽生え、自分の仕事が会社の売上に直結するようなポジションを探していました。そういった経緯で、デジタルマーケティングの世界に飛び込んだというわけです。

とは言え、データベースのエンジニアからマーケティング領域に転じるのはハードルが高く、私の場合はSEOという分野に可能性を見出したんです。もともと個人でミドルウェアのブログを書いていた経験から、SEOとの親和性は感じていましたしね。

豊藏:なるほど。エンジニアとしてのバックグラウンドは、SEOをはじめとするマーケティング領域でも大いに生きてくるはずですよね。

宮田: おっしゃる通りです。特にSEOは、Webサイトの構成を分析したりする上で、システムのことをきちんと理解している人とそうでない人とでは、実装のしやすさが全然違います。

私はSEOの中でもコンテンツSEOだけでなく、テクニカルSEOと呼ばれるデータベース寄りの分野にも強みを持っているので、エンジニア経験者であることが本当に役立っていると実感しています。

COUNTERの事業内容

豊藏: COUNTERとしては現在、デジタルマーケティング支援とクリエイティブ制作、それにAIツールの開発・販売という3本柱で事業を進めているとのことでしたが、具体的にはどのような取り組みをされているのでしょうか?

宮田: はい、おっしゃる通り現在は大きく分けてマーケティングとクリエイティブ、プロダクト開発の3つの軸で事業を展開しています。

マーケティングの分野に関しては、SEOを起点としながら、リスティング広告の運用やコンテンツマーケティングなど、デジタルマーケティング全般の支援を行なっています。弊社の強みはSEOとクリエイティブ制作の品質の高さにあると自負していますので、他社には真似できないようなオリジナリティのある提案ができることが売りですね。

クリエイティブの分野では、SEOの知見を活かしながらメディアを成長させるためのディレクションができるのが強みです。戦略策定から、デザイン、ライティング、コーディングまでトータルでお手伝いしています。

そしてプロダクトでは、先ほどお話ししたようなAIツールの開発を手がけています。最近は、パートナー企業と共同で生成AIを活用したライティングツールの開発を行い、さらにその販売代理業を行っています。

豊藏:なるほど。御社は現在20名ほどの規模とのことですが、どのような経緯で今のメンバーが集まっているのでしょうか?

宮田:メンバー構成としては大きく3つのルートからの採用で成り立っています。1つ目は、私がニュートラルワークスに入る前からのフリーランス時代に一緒に仕事をしていたメンバーですね。彼らの多くが、私がCOUNTERを立ち上げる際についてきてくれました。

2つ目が、創業メンバーである森のチームのメンバーです。森はクリエイティブ領域の采配を担っているのですが、彼のこれまでのチームメンバーともども合流してくれたんです。

そして3つ目が、COUNTERになってから新しく採用したメンバーですね。ツイッターでの募集や、知人の経営者からの紹介など、様々な出会いがありました。最近では学生インターンとして迎え入れたりもしています。

地域的には、現在のメンバーの7割は埼玉県在住で、残りの3割は東京や他県からリモートワークで参画してくれているという構成になっています。リモートのメンバーも、それぞれの地域でローカルに根差した活動をされている方が多いですね。

埼玉県越谷市を拠点に活動する理由

豊藏:COUNTERとしては、「ローカルから最先端を作る」というミッションを掲げていらっしゃいます。特に埼玉県、そして地元の越谷市を起点に事業を展開されているわけですが、そこまで地域にこだわる理由はどこにあるのでしょうか?

宮田:もちろん、生まれた越谷市が好きだからというのが大きいです。しかし、ローカルにこだわる理由は単にそれだけではありません。

自分自身がグローバル環境での就業経験があり、海外の人と比べると日本人のマインドの低さに深刻な課題を感じました。

豊藏:な..なるほど、それは具体的に、どのようなものがありますか?

宮田:具体的には、「自分の幸せとは何か?」「何のために生きるのか?」のようなメタ認知というか自省ができず、限られた自分の時間の中で最大限に自分を使い果たせている人がいないと感じました。

生まれた地域に根差すことは、人が自分と向き合う機会を増やすことでもあるんです。例えば私がCOUNTERを通じて越谷から新しい価値を生み出していけば、きっと地元の若者たちも「越谷すごい」「もっと地元を盛り上げたい」と思うはずです。わざわざ東京や外の世界に飛び出さなくても、ここから最先端のことができるんだと、そう思うはずです。

つまり私にとっての「ローカルから最先端を作る」とは、単なるビジネス戦略ではなく、人々がもっと自分に誇りを持てる環境を作ることでもあるんです。これは教育者としての思いと、ビジネスパーソンとしての思いが重なり合って生まれたミッションなんですよね。

COUNTERの今後の展望

豊藏:なるほど。思想的なバックボーンまでお聞かせいただき、大変興味深く思います。その上で、COUNTERの目指す姿についてもう少し具体的にお聞きしたいのですが、例えば5年後にはどのような事業を展開していきたいとお考えでしょうか?

宮田:大きなビジョンとしては、埼玉県の経済圏を一手に担うようなポジションを確立したいと考えています。まずは空中戦としてデジタルの分野で勝負しつつ、ゆくゆくは地上戦、つまりリアルビジネスの分野でも存在感を示していきたいですね。

3年後までに実現したいのは、地域に根差した大規模メディアの立ち上げと、不動産事業への進出です。

地域の情報を発信し、且つ地域から様々なデータを吸い上げるようなメディアを軸に、不動産の売買や仲介にも携わっていければと。

ゆくゆくは、地域の人々のライフスタイルまで含めたトータルなソリューションを提供できる企業体を目指しています。


将来的には、店舗ブランド運営なども視野に入れています。

ただこれは規模も大きくなるので、早くても5年後の構想になるかもしれません。まずは3年かけてメディアと不動産で地域の土台を固め、その先にライフスタイル全般に関わる事業を展開するというイメージですね。

これからの事業環境は、DXなどデジタル活用が当たり前になっていく一方で、アナログやオフラインの体験がより価値を増していくと予想しています。

だからこそ、デジタルの力を駆使しながらリアルビジネスを展開するという、COUNTERならではのアプローチで地域に新しい価値を提供し続けられれば。そう考えています。

SEOにおけるAIの活用について

豊藏:AIの発達により、近い将来、SEOの分野でも多くの工程が自動化されるのでは、といった見方もありますよね。COUNTERとして、そうした技術トレンドにどのように向き合っているのでしょうか?

宮田:SEOに関して言うと、確かにAIの発達次第では、戦略立案から施策の実行まで、いずれは全てが自動化される可能性は十分にあると思っています。アルゴリズムの分析などは特に、早晩AIの得意分野になるでしょう。

ただ、だからこそ人間にしかできない仕事の価値が問われるのだと、私は前向きに捉えているんです。AIには恐らく難しいのが、事業のコアとなるビジョンや方針を決めること。

経営者が理念を掲げ、戦略のグランドデザインを描く。その上でAIを活用しながら戦術を遂行する。おそらく企業はそういった形に移行していくのではないでしょうか。

私自身、SEOのアルゴリズム分析などには詳しい方だと自負していますが、それはあくまで手段に過ぎません。本当の目的は、SEOを通じて、クライアントのビジネスや社会に価値を生み出すこと。だからこそ、AIには決して代替されない「人間の仕事」というものがあると信じているんです。

豊藏:なるほど。技術トレンドを押さえつつも、あくまで手段と捉え、目指すべきビジョンを見失わないことが大切だと。

最後に、今回のインタビューを通して、COUNTERにはどのような方に興味を持ってほしいとお考えでしょうか?

宮田:ズバリ、熱意あふれる方ですね。私たちの理念に共感し、自分を使い果たすくらい仕事に打ち込める。そんな熱量を持った方は、ぜひCOUNTERに来ていただきたいです。

特にこだわるのは「理念への共感」の部分で、これは妥協できません。というのも、私たちが掲げているビジョンはなかなか壮大で、そこに心から共感できる人というのは、そう多くはいないんです。だからこそ、ミッションやバリューに惹かれる感性を持った人材に関しては、多少のスキル不足は目をつぶるつもりでいます。

また、「越谷を出ない」といった、強い「こだわり」を持つメンバーが何人もいるのも、COUNTERの特徴だと思います。そうした尖ったタイプの人間が集まることで、会社全体として独特の色を放つことができているのかなと。だから、何かに強い信念を持っている方は、きっとマッチするんじゃないかと期待しています。

一言で言うなら「熱くて、こだわりが強くて、ときに暑苦しいくらいな人」。私も昔から体育会系の熱血漢を自認してきましたから、同じように熱い思いを持った方とご一緒できれば嬉しい限りです。

偏屈でもいいんです。むしろ、そんな濃いめのメンバーたちと切磋琢磨しながら、越谷、そして埼玉県に、日本に、新しい価値を生み出していきたい。これがCOUNTERなりの思いですね。

豊藏:ありがとうございます。本日はCOUNTERの今とこれからについて、たっぷりとお話をお聞かせいただきました。宮田さんの熱い思いが伝わってきました。今後のさらなる展開を楽しみにしています!

宮田:こちらこそ、貴重な機会をいただきありがとうございました。COUNTERの挑戦はまだ始まったばかりです。今後もユニークな取り組みを重ねていきたいと思いますので、ぜひ注目していただければと思います。本日はありがとうございました!

宮田 和也 プロフィール(X: @webkirin)
COUNTER株式会社代表取締役、30歳(1993年生まれ)。青山学院大学経済学部卒業後に外資系ITコンサルティングファーム(日本TCS、キャップジェミニ)にてエンジニア・ITコンサルタントとして複数のERPシステム導入・運用プロジェクトを経験。その後CINCにてSEOを学び、ニュートラルワークスにて執行役員としてSEOコンサルティング事業部を率い、その後、独立。

企画: アイオイクス株式会社 豊藏 翔太(@shotaykr)
執筆: COUNTER MEDIA 編集部
撮影: COUNTER株式会社 森 正吾(@wed_sou)