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コンテンツマーケティングとSEOの違いとは?8つ違いや費用を比較

コンテンツマーケティングとSEOの違いとは?8つ違いや費用を比較

SEOとコンテンツマーケティングは、どちらもデジタルマーケティングに欠かせない手法として知られていますが、その目的やアプローチには大きな違いがあります。

両者を正しく理解しないまま運用を進めてしまうと、思うような成果が得られないケースも少なくありません。戦略を立てるうえでは、それぞれの役割を明確に把握しておくことが重要です。

本記事で解説する内容

① コンテンツマーケティングとSEOの違い
② それぞれの強みと活用場面の見極め方
③ SEOなしでも成果を出すコンテンツの考え方と費用

この記事を読むことで、SEOとコンテンツマーケティングの関係性や違いが整理でき、自社にとって最適なマーケティング戦略を選択するための判断材料が得られます。

COUNTER 株式会社
宮田 和也

X(旧: Twitter): @webkirin
COUNTER株式会社 代表取締役/SEOコンサルタント。
1993年生まれ。大学卒業後に外資系ITコンサルティング企業にてERP導入コンサルタントとして複数のシステム運用プロジェクトを経験。その後、CINCにてWebアナリスト、株式会社バンケッツにて不動産メディア事業責任者を経験し独立。フリーランスSEOコンサルタントを経験した後にニュートラルワークスにジョイン。SEO/コンテンツマーケティング戦略を得意分野とする。

◆ 経歴

2017年 日本タタ・コンサルタンシー・サービシズ株式会社/システムエンジニア(SAP Basis)

2018年 キャップジェミニ株式会社/ITコンサルタント(SAP SD/MM)

2019年 株式会社CINC/Webマーケティングアナリスト

2019年 株式会社バンケッツ/事業責任者(不動産メディア事業)

2020年 独立/Webマーケティングコンサルタント

2022年 株式会社ニュートラルワークス/執行役員 SEOコンサルティングリード
2024年 COUNTER株式会社 代表取締役



◆ 得意領域
・SEO戦略策定から実装支援(データベース・コンテンツ)
・コンテンツマーケティング戦略策定から実装支援

コンテンツマーケティングとSEOの違いとは?

コンテンツマーケティングとSEOは、デジタルマーケティングの中でしばしば混同されがちです。

コンテンツマーケティングは、ターゲットオーディエンスに対して価値ある情報を提供し、信頼関係を築くことを重視。

これに対して、SEOは検索エンジンでの順位を向上させ、より多くの訪問者をウェブサイトに誘導することを目的としています。

コンテンツマーケティングとSEOの違いとは?

① 目的の違い
② ペルソナの違い
③ 扱うチャネルの違い
④ 流入経路の違い
⑤ KPIの違い
⑥ 施策の違い
⑦ 施策の違い
⑧ 運用に必要な人数や体制の違い

ここでは、具体的な8つの目的の違いについて詳しく見ていきましょう。

目的の違い

項目コンテンツマーケティングSEO(検索エンジン最適化)
目的信頼関係の構築・ブランド認知検索順位の向上・流入増加
重視する対象ユーザー(顧客のニーズ)検索エンジン(アルゴリズム)
成果が出る時期長期的(関係構築を重視)短期〜中期(順位変動に影響)

コンテンツマーケティングとSEOは、どちらもWeb集客の主要な戦略ですが、目的や手法、効果の出方に明確な違いがあります。コンテンツマーケティングは、ユーザーとの信頼関係を築くことを重視し、興味関心や悩みに寄り添った情報発信によって、ブランド認知やロイヤルティ向上を目指します。

一方、SEOは検索エンジンでの上位表示を目的とし、キーワード選定や内部構造の最適化を通じて、検索経由のアクセスを増やす施策です。また、コンテンツマーケティングは成果が出るまでに時間がかかるものの、継続的な効果が期待できるのに対し、SEOはアルゴリズムに合致すれば比較的早く結果が表れることもあります。両者の特徴を理解し、適切に組み合わせて運用することが成功の鍵となります。

ペルソナの違い

項目コンテンツマーケティングSEO(検索エンジン最適化)
ペルソナの設定年齢・性別・職業など詳細に設計された人物像検索キーワードや検索意図に基づく行動像
アプローチ特定の人物に深く寄り添う幅広いユーザーに対応しやすい構成
主な目的信頼関係・長期的エンゲージメントの構築検索流入の最大化とニーズへの即応

コンテンツマーケティングでは、誰に向けて情報を届けるかを重視し、年齢・性別・職業・趣味・価値観などをもとに、具体的な人物像を設計するのが一般的です。

こうした詳細な設定によって、ユーザーの悩みに寄り添う内容が生まれ、信頼関係や長期的なエンゲージメントにもつながっていきます。

一方、SEOのペルソナ設定は、検索行動やキーワードの傾向を軸に考えられるのが一般的です。

どのような語句で検索され、どんな情報が求められているかを分析し、広い層に届くコンテンツへと最適化を図るアプローチといえるでしょう。

つまり、コンテンツマーケティングは「誰に語りかけるか」に重きを置き、SEOは「どう検索されるか」に注視する。目的に応じて手法を使い分けることが、成果を分けるカギとなります。

扱うチャネルの違い

項目コンテンツマーケティングSEO(検索エンジン最適化)
主なチャネルブログ、SNS、メール、動画など多様な媒体検索エンジン(Google、Bingなど)に特化
アプローチ範囲複数チャネルで幅広くリーチ検索結果からの流入に特化
特徴双方向のコミュニケーションやブランドの発信に強みユーザーの検索行動に応じた導線づくり

コンテンツマーケティングとSEOは、活用するチャネルにもはっきりとした違いがあります。

コンテンツマーケティングでは、ブログやSNS、メールマガジン、動画など、複数の媒体を通じてユーザーに情報を届けます。

特にソーシャルメディアでは、コメントやシェアといった双方向のやり取りを通じて、ブランドとの関係性を深めることが可能です。こうした多面的なアプローチにより、顧客との継続的なエンゲージメントが生まれやすくなります。

一方、SEOは検索エンジンを中心とした流入を狙った戦略で、GoogleやBingなどでの上位表示を目的に、ウェブサイトの構造やコンテンツを最適化します。チャネルとしては検索エンジンに特化しているため、ユーザーの検索意図に合わせた導線設計が重要です。

このように、アプローチするチャネルの広さや特性が、両者の戦略を大きく分けています。

流入経路の違い

項目コンテンツマーケティングSEO(検索エンジン最適化)
主な流入経路SNS、ブログ、メールなど多様なチャネルからの訪問検索エンジンからのオーガニック検索流入
流入の性質コンテンツがシェアされることで自然に広がるキーワード検索に応じた意図的な流入
特徴幅広い経路からの信頼構築とブランド認知の拡大が狙えるユーザーの検索行動にダイレクトに対応可能

コンテンツマーケティングとSEOは、ユーザーがサイトにたどり着くまでの流入経路にも明確な違いがあります。コンテンツマーケティングでは、SNSやメールマガジン、ブログなど複数のチャネルを通じて情報を発信。

自然な形での流入を促します。コンテンツそのものに価値があるため、シェアや紹介を通じて広がることも多く、結果としてブランドの認知拡大や信頼構築につながります。

一方で、SEOは検索エンジンを通じた流入に特化しており、キーワードの選定やコンテンツの最適化、リンク施策などを通じて検索結果での上位表示を目指します。

検索行動に基づいた流入であるため、情報を求めるユーザーに対して的確にアプローチできる点が強みです。このように、どのような経路でユーザーを導くかという点で、両者の戦略は大きく異なります。

流入経路の違いを理解することで、どの戦略を優先すべきか、またはどのように組み合わせて運用するかを考えるうえでの指針となるでしょう。

KPIの違い

項目コンテンツマーケティングSEO(検索エンジン最適化)
主なKPIエンゲージメント、リーチ、リード獲得数検索順位、オーガニック流入数、直帰率など
測定対象ユーザーとの関係性や反応検索経由の流入量とコンテンツの最適性
評価の焦点どれだけ多くの人に届き、関係を深められたかどれだけ検索流入を効率的に獲得できたか

コンテンツマーケティングでは、ユーザーとの関係性やブランドの広がりを示す指標が重視されます。たとえば、記事の閲覧数や動画再生回数、SNSでのシェアやコメント数、さらにはリード獲得数などが代表的です。

こうした指標は、コンテンツがどれだけ多くの人に届き、関心を引きつけたかを評価するものです。

一方、SEOでは検索エンジン経由の集客力に焦点を当てており、検索順位、オーガニックトラフィックの増加、直帰率、平均滞在時間などが主なKPIとなります。

これらの数値は、検索結果での可視性やユーザーの満足度を反映。それぞれのKPIの特性を理解し、目的に応じた指標を設定することが成果の最大化につながります。

分析と改善方法の違い

項目コンテンツマーケティングSEO(検索エンジン最適化)
分析対象ユーザーの反応(滞在時間・シェア・コメントなど)検索順位、トラフィック、被リンク状況
改善の焦点コンテンツの質や表現の向上サイト構造やキーワード最適化
主な目的ユーザーとの関係性向上・共感の獲得検索エンジンでの可視性向上・流入拡大

コンテンツマーケティングでは、ユーザーの反応を基に改善を進めます。

ページビューや平均滞在時間、SNSでのシェア数、コメントといったエンゲージメント指標をもとに、読者の興味関心や行動傾向を把握し、より価値あるコンテンツづくりに活かします。

一方、SEOでは検索エンジンの評価を重視した分析が中心です。キーワードの検索順位やオーガニックトラフィックの推移、被リンクの状況などを綿密にチェックし、検索結果での上位表示を目指してサイトの構造やコンテンツの最適化を行います。

つまり、コンテンツマーケティングは「人」を、SEOは「検索エンジン」を主な対象とする点が大きな違いです。両者のアプローチをバランスよく組み合わせることで、ユーザーにも検索エンジンにも強い施策が実現できます。

施策の違い

項目コンテンツマーケティングSEO(検索エンジン最適化)
主な施策ブログ、動画、インフォグラフィック、SNS配信などキーワード設計、メタ情報最適化、内部・外部リンク対策
重視する点情報の質、ストーリーテリング、ユーザーニーズの充足検索アルゴリズムへの最適化、技術的対策
目的信頼構築・ブランド認知の向上検索順位の向上・検索流入の最大化

コンテンツマーケティングでは、ユーザーに価値ある情報を届けることに重点を置いており、ブログ記事や動画、インフォグラフィックなど、形式も多様です。

コンテンツの質やわかりやすさ、共感を呼ぶストーリー性が重視され、ブランド認知や信頼の獲得が主な目的となります。

一方SEOでは、検索結果での上位表示を狙い、キーワードの最適化や内部リンク構築。外部サイトからの被リンク獲得といった施策を実施します。検索エンジンの仕組みに即した対応が中心で、技術的な調整やデータ分析がカギを握っているといえるでしょう。

つまり、人に向けた施策がコンテンツマーケティング、検索エンジンに向けた施策がSEOと位置づけられます。

運用に必要な人数や体制の違い

項目コンテンツマーケティングSEO(検索エンジン最適化)
必要な人数多職種で構成された比較的大きなチームが必要少人数でも運用可能な場合が多い
主な担当者ライター、デザイナー、SNS運用者、戦略担当者などSEO担当者、アナリストなど
運用の特性継続的にコンテンツを制作・更新する必要がある初期設定後はメンテナンス中心になりやすい

コンテンツマーケティングでは、ターゲットに響く質の高いコンテンツを継続的に発信するため、ライター、デザイナー、戦略担当、SNS運用者など、複数の専門職が連携する体制が求められます。

そのため、比較的多人数のチーム編成が前提となることが多く、社内外との調整も重要です。

一方、SEOは技術的な施策やデータ分析を中心とするため、少人数でも対応可能なことが多いです。キーワード設計や内部構造の最適化といった作業を、1人の専門家または少人数のチームで進められるケースもあります。

初期の対策をしっかり行えば、その後は保守的な運用で済むこともSEOの特長です。企業の体制やリソースに応じて、適切な手法を選ぶことが成果に直結します。

コンテンツマーケティングとSEOにおける費用を比較

コンテンツマーケティングとSEOは、どちらも集客やブランディングに有効な手法ですが、かかる費用の種類や配分には違いがあります。

コンテンツマーケティングは制作と運用が中心、SEOは設計と最適化に重点が置かれるのが一般的です。予算をどう配分するかは、目的や施策の期間、社内リソースの有無によって大きく変わります。以下に主な費用項目を比較してみましょう。

項目コンテンツマーケティングSEO(検索エンジン最適化)
主な費用項目記事・動画・画像などの制作費配信・SNS広告などの運用費キーワード設計・技術的なサイト最適化被リンク獲得などの施策費
費用の発生タイミング継続的に発生(更新・制作が中心)初期費用が大きく、以後はメンテナンス中心
ROIの傾向中長期でのブランド価値向上・信頼構築短期~中期での検索流入増加が見込める
必要な人的リソース複数の職種(ライター、デザイナー、SNS担当など)少人数でも運用可能(SEO担当者、アナリストなど)

両者の費用構造は一見異なるようでいて、実際には相互補完的な役割を果たすことが多くあります。コンテンツマーケティングは人に届ける力に優れ、信頼関係を築くうえで有効です。

その一方、SEOは見つけられる力に強く、検索からの流入を効率的に得られるため、短期成果を求める施策に向いています。どちらか一方に偏るのではなく、目的に応じてバランスよく予算を配分することが、費用対効果の高いマーケティング戦略につながります。

コンテンツマーケティングとコンテンツSEOは同じか?

コンテンツマーケティングとコンテンツSEOは似た言葉として扱われがちですが、目的や視点に明確な違いがあります。

どちらもコンテンツを活用する点では共通していますが、その役割や重視する対象は異なります。一方が「人」に向けた価値提供であるのに対し、もう一方は「検索エンジン」に最適化された仕組みです。

項目コンテンツマーケティングSEO(検索エンジン最適化)
主な目的顧客との信頼関係構築・エンゲージメント向上検索エンジンでの上位表示・オーガニック流入の獲得
アプローチターゲットに価値ある情報を多様な形式で届けるキーワードを意識し、検索意図に応じたコンテンツを設計・最適化
代表的な媒体ブログ、動画、SNS、ホワイトペーパー、インフォグラフィックなど主にテキスト中心のブログ記事・ランディングページなど
関係性SEOと組み合わせることで成果が広がるコンテンツの質が高ければ、マーケティング成果にも寄与しやすくなる

コンテンツマーケティングとコンテンツSEOは、目的や手法に違いがあるものの、互いを補完し合う関係にあります。価値あるコンテンツを制作しても、それが検索エンジンで見つからなければ届きません。逆に、SEOで検索結果に上位表示されても、内容がユーザーにとって魅力的でなければ成果にはつながりません。

そのため、「ユーザーに響く情報を作る(コンテンツマーケティング)」と「それを検索されやすくする(コンテンツSEO)」の両輪で施策を進めることが、持続的な集客と信頼構築のカギとなります。

SEOを実施しないコンテンツマーケティングに意味はあるのか?

コンテンツマーケティングはSEOと切り離しても成り立つ戦略です。価値ある情報を提供することで、検索エンジンに依存せずともユーザーの信頼を得てブランド認知を高めることが可能です。

たとえばSNSやメルマガなどを活用すれば、直接的な情報発信により特定のコミュニティに強い影響を与えられます。また、キーワードに縛られない自由な発信ができ、クリエイティブ性も高まるでしょう。ただし検索流入は期待できないため、SEOと併用することでより効果的な戦略が実現します。

オウンドメディアや広告と組み合わせて、最適なチャネルを選定することが成果を左右します。そのため、目的に応じて柔軟に戦略を設計することが重要です。

まとめ

コンテンツマーケティングとSEOは、それぞれ独立した役割を持ちながらも相互に補完し合う存在です。

ユーザーとの信頼関係構築と検索エンジンでの可視化はどちらも欠かせない要素であり、コンテンツの質と発信チャネルを戦略的に組み合わせることで、より高い効果が期待できます。

自社の目的やリソースに合わせて最適な施策を選択し、柔軟に戦略を構築することが、デジタルマーケティング成功への近道です。