オウンドメディアとは?意味やメリット・効果について徹底解説!
オウンドメディアとは、企業自身が所有するメディアを指し、自社商品の認知獲得、リード獲得に利用されます。
BtoBマーケティングにおいて、オウンドメディアを活用したコンテンツマーケティングは不可欠であり、現在では多くの企業が利用するようになってきております。
そこで本記事では、下記について解説いたします。
本記事で説明する内容
① オウンドメディアの意味や目的
② オウンドメディアを運営するメリット、デメリット
③ オウンドメディアに必要なコンテンツ
本記事をお読みいただくことで、オウンドメディアの意味や構築のポイントについて理解し、自社のコンテンツマーケティングで活用できるようになりますので、是非とも最後までお読みください。
X(旧: Twitter): @webkirin
COUNTER株式会社 代表取締役/SEOコンサルタント。
1993年生まれ。大学卒業後に外資系ITコンサルティング企業にてERP導入コンサルタントとして複数のシステム運用プロジェクトを経験。その後、CINCにてWebアナリスト、株式会社バンケッツにて不動産メディア事業責任者を経験し独立。フリーランスSEOコンサルタントを経験した後にニュートラルワークスにジョイン。SEO/コンテンツマーケティング戦略を得意分野とする。
◆ 経歴
2017年 日本タタ・コンサルタンシー・サービシズ株式会社/システムエンジニア(SAP Basis)
2018年 キャップジェミニ株式会社/ITコンサルタント(SAP SD/MM)
2019年 株式会社CINC/Webマーケティングアナリスト
2019年 株式会社バンケッツ/事業責任者(不動産メディア事業)
2020年 独立/Webマーケティングコンサルタント
2022年 株式会社ニュートラルワークス/執行役員 SEOコンサルティングリード
2024年 COUNTER株式会社 代表取締役
◆ 得意領域
・SEO戦略策定から実装支援(データベース・コンテンツ)
・コンテンツマーケティング戦略策定から実装支援
オウンドメディアとは
オウンドメディアとは、企業や団体が自らの手で運営し、情報発信を行うプラットフォームを指します。
従来の広告やプロモーションとは異なり、自社のウェブサイトやブログ、SNSなどを通じて、顧客に有益なコンテンツを提供することで、ブランドの信頼性を高めたり、製品やサービスへの関心を喚起することが目的です。
オウンドメディアは、直接的な広告よりも顧客との関係を深めることができるため、現代のマーケティング戦略において重要な役割を担っています。
オウンドメディアの意味や目的
オウンドメディアを運営する最大の目的は、自社のコントロール下にあるプラットフォームを通じて、ブランドの信頼性を高め、顧客との関係を深めることにあります。
具体的には、高品質な情報提供を行うことで、顧客の問題解決を助け、その過程で自社製品やサービスの価値を自然に伝えることができます。
また、オウンドメディアは、顧客に対して一方的に情報を押し付けるのではなく、対話を促し、顧客の声を直接聞くことも可能にします。これにより、顧客ロイヤルティの向上やリピート購入の促進にも寄与するのです。
さらに、オウンドメディアはSEO対策にも有効で、検索エンジンからの自然な流入を増やすことによって、新規顧客の獲得にもつながります。
オウンドメディアとホームページの違い
オウンドメディアとホームページは、どちらも企業がインターネット上で情報を発信するためのプラットフォームですが、その目的と機能には大きな違いがあります。
ホームページは企業の公式サイトとして、会社概要や製品情報、ニュースリリースなどを提供することが主な目的です。
一方、オウンドメディアは、読者に価値あるコンテンツを提供し、関連性の高い情報を通じて顧客との関係を深めることを目指しています。
ホームページが企業の「顔」としての役割を果たすのに対し、オウンドメディアは顧客とのコミュニケーションを促進し、長期的な信頼関係の構築を目指す「声」のような存在です。
そのため、オウンドメディアでは、専門的な記事やユーザーの関心を引くストーリー、有益な情報を提供することで、ブランドの専門性と信頼性を高めることができます。
オウンドメディアを運営するメリット
オウンドメディアを運営するメリットは多岐にわたります。具体的には、次にあげるようなメリットが期待できます。
オウンドメディアを運営するメリット
① 自然検索からの流入による広告費が削減できる
② コンテンツが資産となる
③ 顧客のエンゲージメントが向上する
④ 広範囲の顧客を獲得できる
⑤ 効果的なブランディングが可能になる
ここでは、各メリットについて説明していきます。
自然検索からの流入による広告費が削減できる
オウンドメディアを運営する最大のメリットの一つに、自然検索からの流入による広告費の削減が挙げられます。
オウンドメディアは、検索エンジンからの訪問者を無料で獲得することが可能です。これは、SEOによってコンテンツが検索結果の上位に表示されることで実現します。
具体的には、ユーザーが検索エンジンでキーワードを入力した際に、そのキーワードに関連する質の高いコンテンツを提供することで、自然とウェブサイトへの訪問者を増やすことができます。これにより、Google広告などの有料広告に頼ることなく、長期的に安定したトラフィックを確保することが可能になります。
また、オウンドメディアのコンテンツが検索エンジンで上位にランクされることは、ブランドの信頼性や専門性をユーザーに示すことにも繋がります。これは、間接的にも広告効果を高めることに寄与し、結果的にマーケティングコストの削減に貢献します。
コンテンツが資産となる
オウンドメディアを運営する最大のメリットの一つは、提供するコンテンツが長期的な資産となる点です。
一度作成したコンテンツは、時間が経過してもその価値を失うことなく、継続的にユーザーに役立つ情報を提供し続けます。これにより、一時的な広告とは異なり、長期にわたって安定したトラフィックを確保することが可能になります。
また、質の高いコンテンツは、ユーザーに共有されることで自然な口コミを生み出し、新たなユーザーの獲得にも繋がります。さらに、検索エンジンによる評価が高まり、検索結果での上位表示が期待できるため、SEO対策としても非常に有効です。
コンテンツを資産として捉え、質の高い情報を提供することで、オウンドメディアは企業にとって長期的な価値を持つプラットフォームへと成長します。
顧客のエンゲージメントが向上する
オウンドメディアを運営することで、顧客のエンゲージメント向上が期待できます。
エンゲージメントとは、顧客がブランドや商品に対してどれだけ関心を持ち、積極的に関わろうとする度合いを指します。
オウンドメディアでは、一方的な情報発信ではなく、顧客との対話を重視したコンテンツを提供することで、顧客の関心を引きつけ、より深い関係を築くことができます。
例えば、ユーザーがコメントやシェアを通じて意見を交わしたり、アンケートやクイズなどで積極的に参加したりすることで、顧客は自ら情報を求め、ブランドへの忠誠心を高めていきます。
これにより、単なる商品の購入者から、ブランドのファンへと顧客の立場が変化し、長期的な顧客関係の構築に寄与するのです。
広範囲の顧客を獲得できる
オウンドメディアを運営する最大のメリットの一つは、広範囲の顧客を獲得できる点にあります。
従来の広告やプロモーションでは、特定のターゲットに絞った情報発信が主流でしたが、オウンドメディアでは、さまざまな背景を持つ顧客に対して、幅広いコンテンツ提供が可能です。
これにより、異なるニーズや関心を持つユーザーを引きつけ、自社の製品やサービスに触れてもらう機会を増やすことができます。また、多様なコンテンツを通じて、新たな顧客層の開拓も期待できるでしょう。
効果的なブランディングが可能になる
オウンドメディアを運営することで、企業は効果的なブランディングを実現することが可能です。
ブランドの価値観やメッセージを一貫して伝えることにより、顧客の心に深く刻まれるブランドイメージを築くことができます。
コンテンツを通じてブランドの個性や強みを際立たせることで、競合他社との差別化を図り、消費者の信頼とロイヤルティを獲得することが期待できます。
オウンドメディアを運営するデメリット・注意点
オウンドメディアを運営する際には、デメリットについても認める必要があります。
オウンドメディアを運営するデメリット
① 効果が出るまで時間がかかる
② 運営コストがかかる
③ 専門的な知識が必要になる
ここでは、オウンドメディアを運営するデメリットについて解説します。
効果が出るまで時間がかかる
オウンドメディアを運営する上で忘れてはならないのが、その効果が顕著に現れるまでには一定の時間が必要であるという点です。オウンドメディアは、短期間での成果を期待するよりも、中長期的な視点でコンテンツを蓄積し、信頼性を高めていくことが重要です。
初期段階では、コンテンツの量も質もまだ十分ではないため、検索エンジンによる評価も低く、自然検索からの流入を大きく見込むことは難しいでしょう。しかし、定期的に価値ある情報を提供し続けることで、徐々に検索エンジンに認識され、検索結果の上位に表示されるようになります。
また、読者の信頼を獲得するには、一貫性のある品質の高いコンテンツを継続して提供することが不可欠です。そのためには、綿密なコンテンツプランニングと、長期にわたる運営の覚悟が求められます。オウンドメディアの真価は、時間をかけて積み上げていくことで初めて発揮されるのです。
運営コストがかかる
オウンドメディアの運営には多くのメリットがありますが、その一方で運営コストがかかるというデメリットも存在します。まず、コンテンツを定期的に更新し続けるためには、ライティングや編集作業に関わる人件費が必要です。
また、質の高い記事を提供するためには、専門知識を持ったライターやエディターの雇用が不可欠となります。さらに、サイトのデザインや機能性を維持・向上させるためのウェブ開発費用も考慮する必要があります。
これらのコストは、オウンドメディアが成功し、十分なリターンをもたらすまでの間、企業の負担となるため、運営を始める前にしっかりと計画を立てることが重要です。
専門的な知識が必要になる
オウンドメディアを運営する上でのデメリットの一つに、専門的な知識が必要になる点が挙げられます。
オウンドメディアは、ただ情報を発信するだけではなく、SEOやコンテンツマーケティングの知識が求められます。これらの知識を持つ専門家を社内に持たない場合、外部の専門家を雇う必要があり、それには追加のコストがかかります。
また、ターゲットとする読者に響く質の高いコンテンツを作成するためには、市場調査や顧客のニーズを理解する洞察力も必要です。これらのスキルを身につけるには時間がかかるため、オウンドメディアの運営開始から効果が現れるまでには、一定の時間と努力が必要となるでしょう。
オウンドメディアに必要なコンテンツ
オウンドメディアを成功させるためには、読者の関心を引き、価値を提供するコンテンツが不可欠です。具体的には次に挙げるようなコンテンツが必要となります。
オウンドメディアに必要なコンテンツ
① コラム記事
② 商品・サービスの紹介
③ ホワイトペーパー
④ 導入事例ページ
⑤ FAQ(よくある質問)
これらのコンテンツを通じて、読者にとって有益な情報を提供し、信頼関係を築くことが重要です。
コラム記事
オウンドメディアにおいて重要な役割を果たすのがコラム記事です。コラム記事は、専門的な知識や業界の最新情報、企業の考え方を伝えることで、読者に価値を提供します。
また、SEO対策としても有効で、検索エンジンからの流入を増やすことが期待できます。読者が興味を持つようなテーマ選びや、定期的な更新がコラム記事の成功には不可欠です。
商品・サービスの紹介
オウンドメディアにおける「商品・サービスの紹介」は、自社の提供する価値を直接的に伝える重要なコンテンツです。
ここでは、特徴や利点、使用例などを詳しく解説し、読者が自社の商品やサービスに興味を持ち、信頼を築くことを目指します。
また、実際にどのような問題を解決できるのか、顧客の声や成功事例を交えることで、より具体的なイメージを持ってもらうことが可能です。これにより、読者の購買意欲を高め、リード獲得に繋げることができるのです。
ホワイトペーパー
ホワイトペーパーは、オウンドメディアにおいて非常に重要なコンテンツの一つです。
これは、企業が専門的な知識やデータをもとに作成する詳細なレポートやガイドブックのことを指し、顧客に対して深い洞察や有益な情報を提供することを目的としています。
ホワイトペーパーを通じて、企業は自社の専門性や信頼性を高めることができ、読者に対して価値ある知見を提供することで、リード獲得に繋げることが可能です。
また、質の高いホワイトペーパーは、共有されることによって新たな読者層にリーチすることも期待できます。
導入事例ページ
導入事例ページは、オウンドメディアにおいて非常に重要な役割を果たします。
実際に自社の商品やサービスを利用して成功を収めた事例を紹介することで、見込み客に対して具体的な成果を示すことができます。これにより、商品やサービスの信頼性が高まり、潜在顧客の購買意欲を刺激することが可能になります。
また、導入事例ページは、自社の提供価値を具体的なデータや体験談を通じて伝えることができるため、単なる商品説明よりも説得力があります。顧客が自分自身を事例に重ね合わせやすく、商品やサービスへの理解を深めるきっかけを提供することができるのです。
導入事例ページを充実させることは、オウンドメディアの信頼性を高めるだけでなく、SEO対策としても有効です。
具体的なキーワードが豊富に含まれるため、検索エンジンによる評価が高まり、自然検索によるアクセス増加にも寄与します。
FAQ(よくある質問)
オウンドメディアにおいて、FAQ(よくある質問)セクションは非常に重要な役割を果たします。このセクションは、ユーザーが抱える疑問や問題を解決するための情報を提供し、彼らの不安を取り除くことを目的としています。
FAQは、製品やサービスに関する具体的な質問だけでなく、業界の基本的な知識や用語の解説を含むことで、初心者から上級者まで幅広いユーザーに対応することができます。
また、FAQセクションは、SEOにも寄与します。ユーザーがよく検索する質問に答える形でコンテンツを作成することで、検索上位に表示される可能性が高まります。
まとめ
オウンドメディアは、企業が自らの手で情報発信を行うことで、ブランドの価値を高め、顧客との関係を深めるための重要なツールです。
本記事では、オウンドメディアの意味や目的、運営する際のメリットとデメリット、そして成功に導くために必要なコンテンツについて詳しく解説しました。
運営には時間とコストがかかりますが、長期的に見れば企業にとって大きな資産となることは間違いありません。この記事を参考に、自社のオウンドメディア構築の一助としていただければ幸いです。